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今年の山菜、放射線量は? 


 もう少しで、山菜の季節がやってきます。
 以前にも書いたことがありますが、東北の春は少しずつ雪解けの大地が広がっていき、順次、山菜が芽吹いていきます。このため、他の地域に比べ、比較的長い期間、山菜を楽しむことができます。まるで厳しい冬を過ごさねばならない東北地方に、自然が与えたご褒美のような恵みです。

 しかしながら、昨年の福島原発事故は、東北の広い範囲に放射性セシウムをもたらしまた。
 ゆえに、せっかくの春の恵み、山菜に対しても、不安を持っている方が少なからずいるようです。

 このため、本ブログの拠点である宮城県北地方の山菜に、放射性物質がどの程度含まれているのか、その傾向を考えるため、文部科学省による航空機モニタリング結果(平成23年8月30日)を基盤マップとし、これに昨年の山菜放射能調査である福島県/農林水産物モニタリング情報宮城県/放射能情報サイトみやぎ、からのデータをマッピングしてみました。

 このマップデータを見れば、山菜の採取地から、品目毎の放射性セシウム含有量を見込むことができそうです。



 注1)以下リンクで紹介するマップではセシウム134、137の合計値を記載している。
 注2)「ND」とは放射性セシウムが検出下限値に達しなかった検体である。
 注3)セシウム134、137のいずれかが「ND」だった場合は、セシウム134/137の比率から、いずれかの値を推定し、おのおのの合計値を示した

アイコ  [放射線マップ]2012.6.10更新
 福島県の結果から、宮城県北地方のアイコは、放射性セシウムを気にする必要が無いと思われます。

[2012.6.10 総評] 宮城県北部におけるアイコは新基準値の100bq/kgを十分に下回っており、福島県の結果と併せて考えても放射性セシウムを気にする必要が無いと思われます。


フキ  [放射線マップ]2012.6.10更新
 フキもアイコ同様、宮城県北地方では放射性セシウムを気にする必要が無いと思われます。

[2012.4.29追記] 宮城県北部における2012年産のフキは新基準値の100bq/kgを下回りましたが、予想外に高い値となっています。

[2012.6.10 総評] 宮城県北部におけるフキノトウは新基準値の100bq/kgを下回っていますが、線量の高い地域では、この基準値ギリギリの値のものもありそうです。いずれにしても、健康に対する影響は想定し難いでしょう。


コゴミ  [放射線マップ]2012.6.10更新
 福島県の結果から、宮城県北地方のコゴミは、ある程度の放射性セシウムを検出されることがあるかもしれませんが、それでも新基準値の1kg当たり100ベクレルを大幅に下回るのではないでしょうか?

[2012.4.29追記] 宮城県北部における2012年産のコゴミは大崎市・栗原市と新基準値を上回り、この地域では出荷自粛要請が出されました。

[2012.6.10 総評] 宮城県では6月10日までに大崎市、加美町、栗原市、気仙沼市で採取されたコゴミから新基準地以上の放射性セシウムが検出され、出荷が自粛されました。福島県の結果を見ても、コゴミは放射性セシウムを吸収しやすい特性があるようです。とは言え、県内の大部分のコゴミは新基準値を下回っています。


コシアブラ  [放射線マップ]2012.6.10更新
 コシアブラについても、宮城県北地方では気にする必要が無いと思われますが、データサンプルが少ないため、今後のデータ蓄積が待たれるところです。

[2012.6.10 総評] 宮城県では6月10日までに登米市、栗原市、大崎市、南三陸町、気仙沼市、七ヶ宿町で採取されたコシアブラから新基準地以上の放射性セシウムが検出され、出荷が自粛されました。他の山菜に比較し、コシアブラは著しく放射性セシウムを吸収しやすい特性があるようです。この傾向は福島県の結果を見れば、なお顕著であることがわかります。


シドケ  [放射線マップ]2012.6.10更新
 シドケもコシアブラ同様で、今後のデータ蓄積が待たれるところです。

[2012.6.10 総評] シドケは宮城・福島とも、新基準地を上回る放射性セシウムが検出されておらず、放射性セシウムを吸収し難い特性があるようです。安心な山菜の代表と言えます。


・タケノコ  [放射線マップ]2012.6.10更新
 タケノコについては、宮城県だけでもデータが蓄積されているため、リンクで紹介するマップでは宮城県のみの表示としています。タケノコは山菜の中でも放射性セシウムの含有量が高く、宮城県北地方であっても新基準値100ベクレルを超過するものが出てくるかもしれません。要注意と言えます。

[2012.6.10 総評] 宮城県では、県南部の白石市と丸森町で採取されたタケノコから新基準地を上回る放射性セシウムが検出され、出荷が自粛されました。また平成23年には加美町で100ベクレル以上のタケノコが検出されています。調査結果から考察すれば、タケノコが吸収する放射性セシウムはコゴミと同程度のように思われ、宮城県南はもとより、県北地域のタケノコノの多くは、新基準ギリギリの値になっていると想像されます。


タラノメ  [放射線マップ]2012.6.10更新
 タラノメもコシアブラ同様で、今後のデータ蓄積が待たれるところです。

[2012.4.29追記] 2012年4月では、福島県でいくつかタラノメの調査が追加となっています。いずれも空間線量の高い地域での調査であり、この結果から宮城県北部産タラノメのセシウム量を推測するのは難しいところですが、新基準値を超過することも十分にありうるように感じます。

[2012.6.10 総評] 宮城県では、大崎市で採取されたタラノメから新基準地を上回る放射性セシウムが検出され、出荷が自粛されました。それ以外では、新基準値を超えるものは採取されていません。タラノメの放射性セシウムは福間県の結果を見ても、それほど高くなく、コシアブラと対照的です。ホットスポット的なところ以外のタラノメであれば、まずまず新基準値を下回りそうです。


ウド  [放射線マップ]2012.6.10更新
 ウドは宮城県北地方では気にする必要が無いと思われます。

[2012.6.10 総評] 宮城県では、アイコやシドケ同様に、あまり放射性セシウムを吸収しないと思われるのがウドです。県内で採取するウドは放射性セシウムを気にする必要はなさそうです。


・ワラビ  [放射線マップ]2012.6.10更新
 ワラビも宮城県北地方では気にする必要が無いと思われます。

[2012.6.10 総評] 平成24年度になって、ある程度ワラビのデータが出揃ってきました。アイコやシドケほどではありませんが、県内ではまずまず新基準値を下回りそうな結果です。


ゼンマイ  [放射線マップ]2012.6.10更新
 ゼンマイも宮城県北地方では気にする必要が無いと思われます。

[2012.6.10 総評] ワラビ同様、平成24年度になってある程度データが出そろい、ゼンマイの傾向も見えてきましたが、ワラビほど放射性セシウムは低くなく、平成24年には気仙沼市、大崎市、丸森町で基準値越えし、出荷が自粛されています。


ハワサビ  [放射線マップ]2012.6.10更新

[2012.4.29追加] 2012年4月では、新たに宮城県でハワサビの調査結果が追加となりました。福島県でもハワサビのデータはありますが、サンプル採取時期から野生のものか施設栽培のものか区別がつかないため、マップには宮城県のデータのみ掲載しています。で、調査結果ですが、サンプル数は少ないものの、宮城県北地方でも放射線量の高い栗原市のハワサビも新基準値以下となっているため、決して低い値ではありませんが、県北地方のハワサビのだいたいは新基準値以下に収まるのではないでしょうか?

[2012.6.10 総評] ハワサビはゼンマイと同程度の放射性セシウムが検出されており、ちょっと高めです。




 以上、今年の山菜の放射能について予測を立ててみました。
 ざっと、主な山菜について予測してみましたが、タケノコは要注意とは言え、それでも過半は新基準値内に収まるように感じます。
 シドケ、タラノメ、コアブラは今後のデータ蓄積が待たれるところですが、少ないとは言っても福島県のデータを見る限りは、宮城県北地方では神経質になる必要は無いように感じます。

 そして何より以上の考察は、あくまで原発直後の時期にサンプルを採取して得られた結果を基にしています。
 原発事故から1年が経ちました。その間、大地に降り落ちたセシウムは雨で流され、今年の大雪による凍結溶解で洗われ、植物体に吸収される有効セシウムは予想以上に減少しているのではないかと思うことがあります。

 たとえセシウム137の半減期が30年だと言っても、自然の回復力も相当あるのではないかと期待しているのでありました。

 もう一つ、山菜で注意すべきは、あく抜きをするのに「灰」の利用を避けること。宮城県でも薪の灰などには、数千ベクレルの放射性セシウムが濃縮している場合がありますで、可能な限り「灰」の利用は避けたほうが良いかと思います。



(注)この予測はあくまで個人ブログにおける独研究に基づきますので、その活用にあたっては、活用者本人の責任により行ってください。


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