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お米の賃金 

 先日のことですが、宮城県の多賀城市を流れる運河についておもしろいお話を地元のかたから教えていただきました。この運河は「貞山堀運河」と言い、江戸時代に開削されたものなのですが、この工事に従事した労務者の一日の賃金が米1升2合だったとのことです。

 米1升2合とは12合のことですが、これをkgに換算すれば



 12合×0.15kg/合=1.8kg



となります。



 江戸時代、この「お米1.8kgの賃金」にどの程度の価値があったのでしょうか?これに私は興味を抱きました。ということで、このお米の量をいろんな角度から計算してみることにします。



◆計算1:現在のお米の価格から

 まず最初にお米12合(1.8kg)を現在のお米の価格に換算してみましょう。仮に現在流通しているお米の小売り価格を350円/kgとすれば、



 1.8kg×350円=630円



 となります。

1日の賃金、米1.8kgは、たった630円の報償額になってしまいました。



 「江戸時代の労務者はずいぶんと安い賃金で働かされていたんだな~」



 もちろん、そう考えるのは早計であって、江戸時代と現在とではお米の貨幣価値が全然異なります。



◆計算2:カロリー計算から

 それでは次にカロリー計算から「お米1.8kgの賃金」を考えてみます。お米一合は530kのカロリーがあるとされますから、これから計算してみます。



 12合(1.8kg)×530kcal=6,360kcal



です。 

 このカロリー量がどの程度のものかと言うと、一般的に成人男性は一日に2,000kcalが必要とされていますから、



 6,360kcal÷2,000kcal/人=3.2人



 となります。つまりお米1.8kgは一日に成人男性3.2人を扶養できるという計算です。



◆計算3:一石計算から

 ところで江戸時代には人一人を養うのに一石(=1千合)の米が必要とされていましたので、今度はカロリー計算ではなく、一石計算で、どれだけの人が養えるか計算してみましょう。



 12合(1.8kg)÷1,000合/人/年÷365日/年=4.4人



 となりました。



◆考察:カロリー計算と一石計算の差

 江戸時代の一石計算では、「お米1.8kgの賃金」が、先のカロリー計算で算出した3.2人よりも1.2人多い、4.4人を扶養できる結果になりましたが、なぜ1.2人分の差が生じたのでしょうか?これについては、いくつかの原因が考えられると思います。



[原因1:米以外のカロリー]

 まず一つ目の原因ですが、そもそもカロリー計算では、人が生きていくために必要なカロリーを米だけから得るものとして計算しました。しかし当たり前のことですが、人は、米ばかり食べて生きていくわけにはいきません。米以外の食物、魚や野菜やそういった食べ物からもカロリーを補給しています。そういった米以外の食べ物の量が1.2人分の差として生じたとの考えです。

 ちなみに江戸時代、米ばかり食べていた江戸町民にはビタミン不足になり脚気に罹る者が続出しております。これは「江戸患い」と呼ばれていました。

 

[原因2:一人当たり平均的消費カロリー]

 次に、カロリー消費量の設定です。カロリー計算では一日の消費カロリーを2,000kcalに設定しましたが、これは一般的成人男性の値を用いました。ですからカロリー計算の結果は、あくまで成人男性を3.2人養えるという結果であって、これが婦女子となれば、カロリー消費も小さくなり、より多くの人を養える結果になるかもしれません。これが1.2人分の差として生じたとの考えです。



[原因3:時代差による消費カロリーの違い]

 原因2では、性別や年齢差による消費カロリーの違いがカロリー計算と一石計算の差を生んだとしましたが、今度は、時代によっても人が消費するカロリーは異なるであろうとする考えです。

 現在と江戸時代では、生活環境や労働環境はかなり異なるわけですから、それによっても人一人が消費するカロリー量は異なってくるでしょう。それから考えると、カロリー計算は、現代の時代状況、一石計算は、江戸時代の状況を反映した結果であり、それが1.2人分の差として生じたとの考え。



 以上の原因については、今後、もう少し掘り下げて考察していきたいと思いますが、何にしてもカロリー計算や一石計算から算出された「お米1.8kgの賃金」が、一日に3~4人養えるだけの価値があるとするならば、これは最初に計算した現在のお米の価値から算出される630円とは随分と違った「価値」に感じられてきます。



記:田鴨正路
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